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東海地方行脚の旅1

 目の前の駅名標には「伊勢市」と書かれていた。7年ぶりの名古屋訪問の予定が、乗り過ごして伊勢まで来てしまったようだ。いや、これは当初から予定していたことで、そもそも東京から名古屋を乗り過ごして伊勢に向かう電車などない。確信犯。確信犯という言葉の使い方が間違っているような気がするが、誤用がマジョリティになれば即ち正しい使い方になるのであまり気にしないで筆を進めることにする。そもそもこの記事のタイトルの「行脚の旅」という言い回し、「行脚」に旅の意味が入っているような気がして、もしかしたら重言なのかもしれない。でもネットで調べたら使用例に枚挙がないのであまり気にしないで筆を進めることにする。とにかく、3月15日の水曜日から3日間有給休暇を取得して、土日にひっつけて5連休、前半伊勢志摩、後半名古屋の旅が始まったわけである。

 三重県というと、大学生のときに同級生とナガシマスパーランドに行って苦手な絶叫マシンに何度も乗ったり(乗せられたり?)、大学院生のときに当時の交際相手とジャズドリーム長島に行って買い物に散々つきあったりしたことがあったが、いずれも愛知県に隣接した三重県桑名市長島町、もはやほぼ愛知県と言っていい場所に日帰りで訪れただけであった。伊勢志摩まで足を伸ばし、宿泊してじっくり観光するというのは初めてである。

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 伊勢市駅を出て、駅前のホテルに荷物を預け、目をつけておいた山口屋というお店でランチの伊勢うどんを食べる。せっかくなので松阪牛すじを載せた。真っ黒なタレに絡む柔らかい極太麺が美味しい。

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 普段は自ら進んでうどんを食べることがあまりなく、麺類のアイドルグループ「MEN48」があったとしたら、私の推しメン(推し麺)はラーメンであり不動のセンター。悲しいかなうどんやそばは隅っこに追いやられてしまっている。だが、この日食べた伊勢うどんは、うどんもセンターになれるポテンシャルを感じさせるものだった。うん、美味い。一口にうどんと言っても、世の中には様々なうどんがある。

 奥が深いうどんの世界、とマツコ・デラックスの某番組のようになってしまったところで始まるお伊勢参り伊勢神宮は外宮と内宮があり、まずは伊勢市駅から参道を5分ほど歩いた先にある外宮へ。正宮参拝の作法やお参りの順番など、楽天マガジンに入っていたまっぷるで予習していたが完璧ではなく、持ち込み可の試験よろしくスマホまっぷるを見ながら回る。平日ではあったが、それなりに混んでいるのは春休みの時期だからか。自由な時間がたっぷりあった大学生の時分に戻りたい。

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 外宮の参拝を終え、バスで内宮へ。旅先のローカルバスでSuicaが使えると移動のハードルがぐっと下がって嬉しい。内宮に到着し、広大な敷地内を移動して参拝を無事終える。それにしても広い伊勢神宮、神域と宮域林を合わせて5500haあるとまっぷるに書いてあったが、5500haがどれくらい広いのかイメージが掴めないし、宮域林(きゅういきりん)という言葉も新出単語であった。

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 多くの神々に参拝し、その度にお賽銭を入れ、二拝二拍手一拝をした。合計で20拝20拍手10拝ぐらいしてご利益の塊となった私は参拝後、近くのおはらい町へ移動する。木造建築が建ち並ぶ参道は賑やかで、目についたお店に入り、名物の赤福をいただいた。伊勢神宮の外宮と内宮で1日目終了。

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 2日目、3日目はそれぞれ志摩、鳥羽を訪問した。この旅で一番気になっていた横山展望台からの景色は好天も相まって素晴らしかったし、その後訪れた地中海村は異国情緒に満ちあふれていて英虞湾が本当に地中海に思えてきたほど。翌日の夫婦岩は今にも雨が降り出しそうな天気であったが、二見浦に浮かぶ2つの岩は神々しい。

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 名古屋へのはやる気持ちが、2日間をわずか数行と3枚の写真で済ませてしまった。名古屋に対するほとばしる熱い想いを一刻も早く形にしなければならぬ。大胆なショートカットを用いた私は次の瞬間、名古屋へ向かう観光列車しまかぜに乗っている。

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 3月17日金曜日、16時24分発の列車で、私は伊勢を発った。名古屋編に続く。